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2015 年度 実績報告書

狂歌書目総覧の作成

研究課題

研究課題/領域番号 23720118
研究機関法政大学

研究代表者

小林 ふみ子  法政大学, 文学部, 教授 (00386335)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2016-03-31
キーワード狂歌本 / 書誌 / 一枚摺
研究実績の概要

茶梅亭文庫の調査と目録化を、文庫主の協力も得ながら進めてきた。江戸狂歌の稀覯本としては、すでに紹介した鹿都部真顔編、北尾重政画『花ぐはし』(寛政7年刊)の現存唯一の初印本(拙稿「狂歌が浮世絵にもたらしたもの」『浮世絵芸術』160号)のほかにも、ほぼ新出の孤本といえる資料を3点を見出した。(1)従来京伝関係の資料として『名取の老』の名で部分的に紹介されたものの、行方と正式書名がが不明だった陸奥桑折の上水亭下見編『老寿杖』(寛政10年刊)中本1冊、(2)書名のみ知られてきた真顔序・忠孝二字守編『雄花集』(文化2年刊)中本1冊、(3)浅草庵関係、とくに陸奥方面の地方狂歌人たちの自筆版下狂歌集(逸題、文化後半頃)横本1冊である。これらについてその書誌と解題を付して紹介・翻刻した(「茶梅亭文庫の江戸狂歌稀覯本」)。併せてこの他、他に1、2点の伝本が知られるのみであった『八重垣ゑにむすび』(天明8年刊)中本1冊、『春の戯うた』横本1冊(享和2年刊)、『四方山』(文化6年刊)の所蔵についても併せて報告した。とりわけ(1)については、京伝の地方読者とのかかわりを考えるうえで重要であり、その背景や意義について分析した(「京伝と陸奥狂歌人」)。
以上のように貴重資料の把握と紹介は進めることができたが、目録そのものは公開するところまで整備するには至らなかった。とはいえ、相応程度にデータ化を進めてきており、確認作業をしたうえで完成する見通しも出てきている。記録をきちんと残すべき貴重な資料群であり、数年以内の完成と公開を目指していきたい。

研究成果

(3件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 学会発表

  • [雑誌論文] 茶梅亭文庫の江戸狂歌稀覯本2016

    • 著者名/発表者名
      小林ふみ子
    • 雑誌名

      日本文学誌要

      巻: 93 ページ: 未定

    • 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 京伝と陸奥狂歌人2016

    • 著者名/発表者名
      小林ふみ子
    • 雑誌名

      文学(隔月刊)

      巻: 17-4 ページ: 未定

    • 謝辞記載あり
  • [学会発表] The Cultural and Social Impact of the Comic Verse Craze in the Late Tokugawa Period2016

    • 著者名/発表者名
      Fumiko Kobayashi
    • 学会等名
      Japan Research Centre (JRC) seminar, SOAS, University of London
    • 発表場所
      London,UK
    • 年月日
      2016-10-01 – 2017-03-20
    • 国際共著/国際学会である / 招待講演

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公開日: 2017-01-06  

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