研究課題
若手研究(B)
本研究では、和歌と仏教がせめぎあいつつ絡みあう中世に焦点を当て、慈円・明恵・無住などの時代の思想を象徴する僧侶による詠歌活動、時代の思想と政治を反映する勅撰集における釈教歌に注目し、僧侶の詠歌や釈教歌の特質を分析し、僧侶の和歌にあらわれた時代の思想および、『新後撰和歌集』や『続千載和歌集』の釈教部にあらわれた政治性と宗教性を具体的に明らかにした。これらを通して、和歌と仏教の関わりを多角的に解明し、仏教との関係を軸にした新たな和歌史の構築を試みた。
日本文学