大戦間期にポーランド領となった、かつてのオーストリア領東ガリツィアを拠点に活動したユダヤ系ポーランド語作家、イディッシュ語作家、画家の思想的、文化的系譜の広がりを、言語や国の枠を越えて明らかにするとともに、同時代のモダニズムとの関係を探り、ガリツィアのモダニズムの動きとして捉えなおした。2000年代以降、20世紀「中欧」モダニズムの文化地図の再編が進む。しかし、そこでは第二次世界大戦後に国境線が変化し、ウクライナ領になった東ガリツィアとその中心都市リヴィウが見落とされてきた。本研究では、20世紀中欧モダニズムの文化地図にリヴィウを組み込む提案もした。
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