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2011 年度 実施状況報告書

台南文学の研究‐日本統治下の日本語文学を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 23720190
研究機関関西学院大学

研究代表者

大東 和重  関西学院大学, 法学部, 准教授 (60434859)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード台南 / 台湾 / 台湾文学 / 植民地 / 日本文学 / 外国文学
研究概要

本年度は、研究課題「台南文学の研究‐日本統治時代の日本語文学を中心に」について、以下の実績をあげることができた。(1)研究成果の公表:10月に台湾台北の中央研究院亜太区域研究専題中心で開かれた国際シンポジウム「日本文学中的台湾」において、「庄司総一『陳夫人に至る道‐『三田文学』発表の諸作から日中戦争下の文学へ」と題して発表した。この発表は、シンポジウムと同名の報告論文集に、論文としても掲載された。この発表・論文は、戦前に活躍した作家庄司総一の、台南を舞台とした『陳夫人』について、一、『陳夫人』に至るまでの作家の経歴、二、作品の台湾文学、特に台南と関わる作家たちに対する影響、三、戦争文学流行など作品が作られた時代的背景の、三点から分析したものである。日本統治期の台南文学について、さらに続稿を準備しており、継続して公表して行きたい。(2)資料・書籍の購入と分析:本年度は、科学研究費助成事業を利用して、台南・台湾文学や、植民地・日本文学・外国文学・比較文学と関わる資料や研究書を購入することができた。現在これらの資料や先行研究の分析を順次進めている。(3)資料の調査・収集:12月に花蓮・台東の大学図書館や、台南の台湾文学館等で、関係する資料の調査・収集を行ない、台南文学と関わる資料や書籍を閲覧できた。現地の図書館のみが所蔵する資料・書籍も多く、成果があった。また、現地の文学研究者と意見を交換するなど、大きな収穫があった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度である本年度に、成果の一部「庄司総一『陳夫人に至る道‐『三田文学』発表の諸作から日中戦争下の文学へ」を公表できたことは大きい。これは、「台南文学の研究‐日本統治時代の日本語文学を中心に」で予定している主要な研究対象、佐藤春夫・西川満・庄司総一・新垣宏一・前嶋信次・國分直一のうちの一人に関する研究である。また、今後佐藤等の研究を進める上で必要な、資料の収集、現地での調査も順調に進んでいる。来年度も継続した成果の公表が望める状況にある。

今後の研究の推進方策

現在研究は順調に進んでおり、継続して、(1)研究成果の公表、(2)資料・書籍の購入と分析、(3)現地における資料の調査・収集を進める。「台南文学の研究‐日本統治時代の日本語文学を中心に」で予定している研究対象、佐藤春夫・西川満・庄司総一・新垣宏一・前嶋信次・國分直一のうち、本年は特に佐藤・西川・新垣の研究を重点的に進める予定である。

次年度の研究費の使用計画

研究費を大きく、(1)資料・書籍の購入、(2)現地における資料の調査・収集に分け、経費全体のうち6割程度を(1)に、4割程度を(2)に充てる予定である。数多くの作家を対象とし、比較文学の手法を用いるため、多くの関連する台湾・日本・外国文学関係の資料・書籍を購入する必要がある。また、関連資料を台湾の図書館等で調査する必要があり、現地で5・6日間程度の調査を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 庄司総一『陳夫人に至る道 『三田文学』発表の諸作から日中戦争下の文学へ2011

    • 著者名/発表者名
      大東和重
    • 雑誌名

      『日本文学中的台湾』

      巻: 台湾台北・中央研究院亜太区域研究専題中心発行 ページ: 1~18

  • [学会発表] 庄司総一『陳夫人に至る道 『三田文学』発表の諸作から日中戦争下の文学へ2011

    • 著者名/発表者名
      大東和重
    • 学会等名
      中央研究院亜太区域研究専題中心国際シンポジウム「日本文学中的台湾」(招待講演)
    • 発表場所
      台湾台北・中央研究院
    • 年月日
      2011年10月7日

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公開日: 2013-07-10  

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