本研究では、L1とL2を対象に韓国語他動詞文のかきまぜ語順文の文処理メカニズムを解明するための実験を行った。その結果、基本語順文の文処理時にくらべ、かきまぜ語順文の文処理時に左脳の下前頭回(L.IFG)と中前頭回(L.MFG)に脳活動の上昇が観察された。これは、韓国語のかきまぜ語順文も文法的な操作の一つであり、かきまぜ語順文は、空所(gap)とその埋語(filler)の依存関係(filler-gap dependency)をもつという点で、基本語順文に比べその処理負荷が上昇するとする先行研究の結果を支持するものである。
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