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2014 年度 実施状況報告書

スケール構造の普遍性―日英語の数量表現を通じて―

研究課題

研究課題/領域番号 23720220
研究機関大阪医科大学

研究代表者

南 英理(田中英理)  大阪医科大学, 医学部, 講師 (40452685)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2016-03-31
キーワード動詞 / スケール / 最小値 / 度量句 / Measure Phrases
研究実績の概要

本年度の実績は、2点にまとめられる。
①英語の動詞における度量句(measure phrases)の分布に関して、前置詞つき、前置詞なしの度量句の分布についてBNC, COCAの両コーパス(いずれもブリガムヤング大学のBYU-BNC/COCAを利用)と複数の英語母語話者に対する文法性判断調査を行った。この調査に基づいて、動詞のスケール構造と度量句の分布の関係を明らかにした。特に、これまで述べられてこなかった特性として、スケールの最小値という概念が度量句の分布に影響を与えていることを示した。この成果について、学会発表を行った。
②動詞における度量句の分布とそれ以外の統語範疇、特に形容詞における度量句の分布における共通性が見られるかどうかの考察を行った。具体的には、これまで形容詞と度量句の共起について明示的に扱った文献を整理し、メタ分析を行った。この成果の一部を論文としてまとめた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

度量句が生じる統語環境として、前置詞も挙げることができる。動詞類と同様に前置詞についてもコーパスでのデータ収集を行っているが、そのデータ整理にやや遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

動詞のスケール構造について、(i)形容詞との違い(があるのかどうか)、(ii) その形式化、統語構造における反映について考察を行う。また、前置詞、形容詞との共通性と相違点を明らかにする。特に、語順の問題について考察を行う。
引き続き、コーパスによるデータ収集と英語母語話者への文法性判断により考察を進める。データ整理に関しては、やや遅れが生じていることから、補助を要請する可能性も検討している。

次年度使用額が生じた理由

一部のデータ収集に予想以上の時間がかかったことによって、研究にやや遅れが生じ、その成果の発表なども遅れていることから。

次年度使用額の使用計画

データの収集のための謝金(文法性判断を依頼する母語話者への研究協力に関わる謝金、データ整理の補助など)、文献の購入(書籍および電子ジャーナル)、成果発表のための旅費に使用する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Measure Phrases の意味論分析: 程度分析とベクトル意味論の比較2014

    • 著者名/発表者名
      田中英理
    • 雑誌名

      人文研究

      巻: 45 ページ: 75-95

  • [雑誌論文] 動詞句における度量句の分布とスケール構造2014

    • 著者名/発表者名
      田中英理
    • 雑誌名

      言葉のしんそう(深層・真相)

      巻: 1 ページ: 361-372

  • [学会発表] The semantics of measure phrases in the verbal domain2015

    • 著者名/発表者名
      Eri Tanaka
    • 学会等名
      Poznan Linguistic Meeting
    • 発表場所
      Adam Mickiewicz University, Poznan, Poland
    • 年月日
      2015-09-17 – 2015-09-19
  • [学会発表] 動詞のスケール構造と二種類のMeasure Phrasesの分布について2014

    • 著者名/発表者名
      田中英理
    • 学会等名
      日本言語学会
    • 発表場所
      愛媛大学(愛媛県松山市)
    • 年月日
      2014-11-15 – 2014-11-16

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公開日: 2016-06-01  

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