研究課題
若手研究(B)
キリシタン手稿類に見られるローマ字書き日本語は、同一内容の写本でも、筆者の言語環境によって表記がかなり異なる。キリシタン版が始まった1590年以降は、版本の表記規範の影響を受けながらも、一部に手稿類独自の表記の残存が見られる。それは当時の日本語の音声の問題と関係している。また、コリャード『羅西日辞書』諸本の本文異同から、キリシタン版の日本語研究においても活版印刷本ならではの本文成立の背景を念頭に置いて検討する必要があると言える。
日本語学