本研究は、日本語学習者が論理的な文章を作成する際の「つながりの悪さ」と「まとまりの悪さ」の解決を目指した。まず、日本語学習者の作成した論理的文章を対象として問題点の分析をし、特に、接続表現と文末形式の使い方に問題があることを明らかにした。そして、論理的な新書の文章15編の分析を通して、結論を述べるための接続表現と文末形式の組み合わせによる「連文型」を分析した。その結果、ある話題のまとまりの終わりに特定の連文型が現れる傾向が示された。また、「〈一般論による話題の開始〉。しかし、〈意外な結論〉のである。例えば、〈結論の根拠となる具体例〉。」のように、まとまりの中間に結論が現れる連文型も分析された。
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