研究課題/領域番号 |
23720277
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研究機関 | 徳山大学 |
研究代表者 |
三代 純平 徳山大学, 経済学部, 講師 (80449347)
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キーワード | ライフストーリー / ビジネス日本語 / 元留学生 / 中国 / 韓国 |
研究概要 |
今年度は、ビジネス日本語教育に関する政策および先行研究の分析を行った。またその研究成果として、 三代純平(2013.3).ビジネス日本語教育における「文化」の問題―「アジア人材資金構想プログラム以降の先行研究分析―『徳山大学総合研究所 紀要』第35号,pp.173-188 を執筆公表した。分析から明らかになったことは、従来の日本事情教育研究で議論されてきた「日本文化」の本質主義的な解釈の持つ問題点が、ビジネス日本語教育では、元留学生、企業双方のニーズ調査という形で、従来積み重ねてきた「文化」に関する議論とは別の議論で正当化されてしまうという実態である。 一方、元留学生に対するライフストーリー調査は、15人に対し、1回から2回行った。中国人元留学生(就職活動中の留学生も含む)12名、韓国人元留学生3名から話を聞くことができた。彼らの語りから、留学生の就職活動の実態や、留学生が日本の企業への就職にたどりつくまでに重要なことなどが明らかになってきた。彼らの語りからわかることは、日本の企業に就職する際に、彼らが大切だったと感じていることは、必ずしも高度な専門性や日本の企業文化への深い理解に基づいたビジネス日本語の習得に収れんしない。従来のビジネス日本語教育の議論には現れなかった部分にも留学生の就職支援を考える上で重要なことがあることが見えてきた。次年度は、そのことを考察、公表していきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
4年の調査の2年目であった。ライフストーリー・インタビューも2年目になり、協力者も増え、また新たな協力者を得るノウハウも蓄積された。一方、1年目から協力していただいてる協力者とのラポールも形成されたことで、より深い話が聴けるようになったと実感している。インタビューを重ねることで、リサーチクエスチョンもより明確になってきた。 一方、先行研究のレビューも研究ノートとして公表することで、先行研究が明らかにしてきたこと、その課題も整理することができた。 以上の経緯を踏まえ、3年目には、徐々に研究成果を学会発表や論文という形で公表できると感じている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、ライフストーリー・インタビューを継続し、最終的には20人から30人の協力者から2回から4回のインタビューを行いたい。 また2年間の調査で、就職までのストーリーとそこから考えられる日本語教育支援の在り方は徐々に見えてきた。3年目にあるた今年度は、就職までのストーリーの考察を行い、公表していきたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
先行研究や関連書籍の購入。インタビューへの謝礼。インタビュー調査を行うための旅費。学会参加費。
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