本研究の目的は、リスニングとしての写真描写問題に関して、1)問題項目間における特定の要因に基づく特性と2)各問題項目における特定の要因の操作に基づく特性を、学習者のリスニング能力に照らし合わせて明らかとすることであった。 調査結果として、問題項目において使用された総語数と調査対象者の正答者率との間には相関関係があり、より低い聴解能力の学習者は容易な単語が多く含まれている錯乱肢を選ぶことが明らかとなった。また、TOEIC リスニングスコアが235点から360点である学習者には英文の再生スピードを遅すると聴解を促進したが、230点以下の学習者には効果がないことが明らかとなった。
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