(1)北海道における作物産地を空間的な観点から分析するためには、基盤地図情報や農業集落データなどの政府公開資料と地理情報システムの活用が有効であった。(2)農業のエネルギー効率に基づいた地域区分の結果、「十勝・オホーツク」、「北海道中央部と檜山」、「北海道西南部」、「日高」、「宗谷、釧路・根室」という地域的差異が見いだされた。(3)小麦産地のフィールドワークに基づいた分析では、農産物の商品化とブランド化を進めること、海外の小麦産地を考慮した補助金制度の拡充、経営の大規模化と粗放的な栽培に対応した農業機械の導入などが産地の存続に重要であると考えられる。
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