• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

ツバルとカーテレット諸島における環境悪化への対応に関する比較民族誌的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23720435
研究機関立命館アジア太平洋大学

研究代表者

立山 博邦  立命館アジア太平洋大学, 教育開発・学修支援センター, 准教授 (00550394)

キーワードツバル / バイツプ島 / パプアニューギニア / カーテレット諸島 / 環礁 / 海面上昇 / 気候難民 / 歴史
研究概要

本研究は、地球温暖化に伴う海面上昇によって深刻な被害を受けることが懸念されているツバルとカーテレット諸島(パプアニューギニア)において、人々が自分の島で起きている環境の悪化にどのように対応しようとしているのかを比較対照しながら記述・分析することを目的としている。
当初の研究実施計画では、ツバルとパプアニューギニアにおいてそれぞれ2回ずつ調査を実施することにしていた。しかし、前年度(平成24年度)までにそれぞれの地で1回ずつ調査が完了した時点で、パプアニューギニアでの調査は完了したと見なしてよい状況にあったことから、当初の計画を変更して、最終年度である当該年度においては現地調査をツバルのみで実施することにしていた。
しかしながら、実際にはツバルでの調査を実施することができなかった。ツバルでの調査はフナフチ島でのアーカイブ調査とバイツプ島でのフィールド調査からなるのだが、バイツプ島への船舶運航が不定期であるため、調査予定期間中の船舶チャーターの交渉をおこなってきた。ところが、船舶確保が予想に反して難航したため、現地調査を見送らざるを得なかった。
その間、文献調査をおこなうことで、本研究に関連する文献資料を収集し分析することに努めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本研究では、以下の3つのことを明らかにすることを目指している。
(1)ツバルの人々が、自分の島で起きている環境悪化の状況(特に海岸浸食と内陸浸水)をどのように認識し、それに対してどのように行動(特に移住をめぐる交渉)しようとしているのか、またそれらの認識・行動が彼らの文化・社会・歴史とどのように関連しているのか。
(2)カーテレット諸島の人々が、自分の島で起きている環境悪化の状況(特に海岸浸食と内陸浸水)をどのように認識し、それに対してどのように行動(特に移住をめぐる交渉)しようとしているのか、またそれらの認識・行動が彼らの文化・社会・歴史とどのように関連しているのか。
(3)環境悪化の状況に対するツバルとカーテレット諸島の人々の認識と行動がどの点で類似し、どの点で相違しているのか、またそれらの類似点・相違点が彼らの自然環境や文化・社会・歴史とどのように関連しているのか。
当該年度終了時点で、(2)はほぼ達成できたと言ってよい。しかしながら、他の2つに関する調査はあまり進んでいないと言ってよい。その理由としては、上述の通り、ツバルでの現地調査が計画通り実施できていないことが大きい。

今後の研究の推進方策

上述の状況のため、本研究の補助事業期間延長承認の申請をし、それが承認された。次年度においては、ツバルでの調査の実施を模索しつつも引き続き文献調査を進め、最終的にはその調査結果をパプアニューギニアでの調査の結果と併せて学会で発表することとする。

次年度の研究費の使用計画

上述の通り、計画していたツバルでの調査が実施できなかったため未使用額が発生した。
ツバルでの調査を実施する場合はその経費に充て、そうでない場合は学会発表の経費に充てることとしたい。

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi