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2013 年度 実績報告書

非正規滞在の無国籍者の法的地位に関する研究―国際人権法の理論と実践―

研究課題

研究課題/領域番号 23730038
研究機関茨城大学

研究代表者

付 月  茨城大学, 人文学部, 准教授 (70522423)

キーワード無国籍 / 非正規滞在 / 法的地位 / 人権 / 難民2世
研究概要

【最終年度(平成25年度)に実施した研究の成果】
①本研究課題に関する最新の情報および国際的な議論の動向を把握するために、国内外で開催されているシンポジウムやセミナー等に積極的に参加した。特に、平成25(2013)年6月にジュネーブで開催された国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)主催の無国籍に関する研究合宿、およびUNHCRと難民・無国籍者支援NGOとの年次協議会に参加できたことに加えて、日本からの問題提起を行った上、意見交換・ネットワークの構築を行うことができた。②平成26(2014)年3月に、日本のNGO職員や弁護士らと共に、フィリピンにおける難民・無国籍認定制度に関する現地調査を行った。アジアで初めて無国籍者の地位に関する条約を批准したフィリピンにおける、理想とも言える無国籍者保護システムがあることを知り、本研究課題に対する解決方法を考える上で多いに参考になった。③日本にいる難民2世、特に日本で生まれた者の国籍について、NPO無国籍ネットワークと恊働してパイロット調査を開始した。④本研究課題の研究成果の一部を研究会やシンポジウムで報告し、論文を公表することができた。また、研究成果を含むテキスト(共著図書)の一部を執筆し、その刊行も決定されている。本研究期間終了後も、本研究課題の成果を積極的にシンポジウムや国際会議で発表することを通して、社会に還元することを予定している(11. 研究発表を参照)。
【研究期間全体を通じて実施した研究の成果】
3年間に亘る研究期間において、当初予定していた「非正期滞在の無国籍者」に主眼を置きつつも、その枠組みを超えて、特に世帯を超えて無国籍が受け継がれる問題の見えにくさ、深刻さを考察し指摘した成果は大きいと考える。今後も、本研究課題の成果を踏まえて、引き続き無国籍の発生防止および無国籍者の権利保障に向けた研究を進める予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 無国籍条約加入の意義と日本の課題2013

    • 著者名/発表者名
      付月
    • 雑誌名

      移民政策研究

      巻: 第5号 ページ: 34-50

  • [雑誌論文] グローバル化する家族と子ども―退去強制による家族の分離と子どもの利益2013

    • 著者名/発表者名
      付 月
    • 雑誌名

      家族〈社会と法〉

      巻: 第29号 ページ: 137-169

    • 査読あり
  • [学会発表] Impacts of identification on statelessness in Japan2014

    • 著者名/発表者名
      FU, Yue
    • 学会等名
      First Global Forum on Statelessness: New Directions in Statelessness Research and Policy
    • 発表場所
      ハーグ(オランダ)
    • 年月日
      20140915-20140917
  • [学会発表] フィリピン:無国籍者の状況と難民・無国籍認定制度の導入2014

    • 著者名/発表者名
      付 月
    • 学会等名
      難民研究フォーラム主催シンポジウム:東アジア(フィリピン、韓国)における新たな難民法制度の動きと日本の今後
    • 発表場所
      真如苑
    • 年月日
      20140607-20140607
    • 招待講演
  • [学会発表] 無国籍問題に対する国際的な取組み―無国籍者の権利保護と無国籍の発生防止2013

    • 著者名/発表者名
      付 月
    • 学会等名
      大学生×NPO×国連シンポジウム "無国籍"って?難民と考える国籍のはなし
    • 発表場所
      筑波大学
    • 年月日
      20130930-20130930
  • [学会発表] 無国籍の世代間連鎖―親の身分証明と子どもの国籍取得2013

    • 著者名/発表者名
      付月
    • 学会等名
      国立民族博物館共同研究「人の移動と身分証明の人類学」研究会
    • 発表場所
      国立民族博物館
    • 年月日
      2013-09-28
  • [図書] よくわかる家族法2014

    • 著者名/発表者名
      本澤巳代子、大杉麻美、高橋大輔、付 月
    • 総ページ数
      印刷中
    • 出版者
      ミネルヴァ書房

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公開日: 2015-05-28  

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