研究課題
旧ソ連諸国における支配政党成立の条件を考察したものとして、ロシアとウクライナの事例を考察した論文を『アジア経済』(査読付き)に掲載した。また、ロシアの支配政党である統一ロシア党をユーラシア地域大国の支配政党である中国共産党とインド国民会議派と比較考察した英語論文を執筆した(安達祐子上智大学准教授と共著)。この原稿は編者にすでに送っており、英Routledgeから2014年中に出版される予定になっている。以上が支配政党に関する研究である。これらの研究のテーゼは、「旧ソ連諸国の競争選挙を伴う体制において、支配政党形成の一つの必要条件は、中・下級エリートの権力基盤を解体せずに、支配政党に糾合する中央政府の能力である」というものに集約できる。他方憲法体制に関する論文としては、ロシアの大統領制と政府、および議会に関して概説的な論文を二つ執筆した。この初稿の校正は済ませており、放送大学出版会から2014年中に公刊される予定である。支配政党の研究が比較を含めて進展したのに対して、憲法体制の検討がやや低調になった感があるのは否めない。
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件)
Shinichiro Tabata ed., Eurasian Regional Powers Compared: China, India, Russia、Routledge
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横手慎二編『ロシア政治』放送大学出版会
アジア経済
巻: 54巻4号 ページ: 146 167