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2012 年度 実施状況報告書

ベトナム和平と同盟の終焉-1970年代東南アジアにおける西側同盟の再編

研究課題

研究課題/領域番号 23730171
研究機関二松學舍大學

研究代表者

水本 義彦  二松學舍大學, 国際政治経済学部, 准教授 (60434065)

キーワードベトナム戦争 / 冷戦 / インドシナ / ニクソン
研究概要

研究実績として第1に、平成24年8月にアメリカ国立公文書館と、平成25年2月にリチャード・ニクソン大統領図書館を訪問し、当初の予定通りに関連資料を収集することができた。
研究実績の第2点として、上記の資料調査の成果を二本の論考としてまとめた。
第一の論考は、ニクソン政権のベトナム政策と西側同盟関係の変容の関連性を分析するために、その前史にあたるジョンソン政権期の対東南アジア条約機構(SEATO)政策を考察し、その成果を「ベトナム戦争と集団防衛―東南アジア条約機構における米英対立、1965-1968」アメリカ学会編『アメリカ研究』第47号(2013年3月)に発表した。この続編にあたるニクソン政権期の西側同盟関係の変容について、アメリカとタイの関係に焦点を当てた論考を発表する計画であるが、そのための資料は上記の二度の資料調査で既にある程度収集できている。
第二の研究成果として、ニクソン政権のベトナム政策におけるラオスの位置づけ、ベトナム和平とラオス和平の関連、またその破綻について考察した「ベトナム和平交渉とラオス、1969~73年―キッシンジャー=レ・ドク・ト交渉を中心に」を執筆した。本稿は、2010年に発表した紀要論文を、本研究助成採択後、新たに収集した資料を用いて改稿したものである。本稿は脱稿済みであり、阿曽村邦昭編『ベトナム―国家と民族』古今書院、に所収され、2013年夏に出版される予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

上記、「研究実績の概要」で記したように、当初の計画通り、二度(平成24年8月と平成25年2月)のアメリカでの資料収集を実施した。平成24年8月にアメリカ国立公文書館で収集した資料については、それを用いた論文をアメリカ学会編『アメリカ研究』第47号に発表することができた。また、上記2回の調査で収集した資料を用いて、現在ニクソン政権期のベトナム政策におけるタイの位置づけについての論考の執筆準備に入っており、平成25年度内に刊行する予定である。
海外での資料調査に加え、国立国会図書館等の国内資料館、オンライン上の資料の収集も着実に進んでいる。国会図書館では、アメリカ議会の議事録、アメリカ国内の主要紙(The New York Times, The Washington Post等)を調査している。
おおむね当初の計画通りの資料調査と成果発表が出来ていると判断している。

今後の研究の推進方策

次年度も、二度の海外公文書館での資料調査が研究活動の中心となる。まず、25年8月、ないし9月に、イギリス国立公文書館への資料調査を予定している。ニクソン政権期のインドシナ(南北ベトナム、ラオス、カンボジア、タイ)政策についていまだ解禁されていない資料もあるため、インドシナの現地情勢や関係各国政府の動向について、イギリス政府の資料で補完するために、資料調査を行う予定である。また、平成26年2、3月に、アメリカ国立公文書館と議会図書館での資料調査を計画している。

次年度の研究費の使用計画

研究費の大部分は、上記「今後の研究の推進方法」に記したように、海外渡航費として使用する予定である。二度の海外渡航で、研究費の約7~8割の使用が見込まれる。また、逐次、ベトナム戦争に関する研究書、資料集の購入も行う計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] ベトナム戦争と集団防衛―東南アジア条約機構における米英対立、1965-19682013

    • 著者名/発表者名
      水本義彦
    • 雑誌名

      アメリカ研究

      巻: 第47号 ページ: 79-98

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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