本研究は、中国の対外援助の実態を明らかにし、中国と日本の対外援助の比較研究を行うことを目的とした。三年間の研究成果としては、第一に、中国の対外援助の実態について、既存の文献資料の調査に加えて、鋭意現地調査を行った結果、系統的なデータベースの構築を進めた。第二に、積極的に中国の地方档案館(雲南省、広東省、遼寧省档案館)および援助受け入れ国に出張して資料調査を行った。第三に、10回の学会報告と、6件の論文の執筆にて研究成果の発表に努めた。その内容としては、日中関係における対外援助の意味合い、日中両国の対外援助をめぐる日米中関係、日中両国の対ベトナム援助の比較研究、などを取り上げた。
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