無限視野の世代効用配分に対する社会的評価を分析するための新しい枠組みを提示した.提示した新たな枠組みは,無限効用流列(無限次元の効用ベクトル)の社会的評価を分析する枠組みを拡張したものであり,各世代の人口が可変である場合の社会的評価を分析できる.この拡張された枠組みの下で,いくつかの功利主義的な社会的評価方法を提示し,それがどのような公理(望ましい性質)を満たす評価方法なのか明らかにした.提示された社会的評価は,世代効用ベクトルの無限流列に対する評価として定式化されており,人口変化と各世代の厚生変化とのトレードオフなどを分析することができる.
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