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2012 年度 実績報告書

金利期間構造モデルへの確率的ボラティリティの導入とその経済的評価

研究課題

研究課題/領域番号 23730212
研究機関一橋大学

研究代表者

高見澤 秀幸  一橋大学, 大学院商学研究科, 准教授 (60361854)

キーワード金利 / ボラティリティ / イールドカーブ / 無裁定
研究概要

1.最終年度の成果:(1)金利モデルにおける確率的ボラティリティの経済的価値を測るためには、多様なモデルを比較・検討することが望ましい。しかし、金利モデルに無裁定条件を課すと、多様なモデルの想定が困難になる。一般に金利間の関係を「明示的に」導くことができないため、モデル推定の計算負荷が飛躍的に高まるからである。この問題は、研究代表者の過去の成果によりある程度は軽減できるとは言え、モデル数が多ければ依然として深刻である。そこで、この問題を根本的に回避できないかを考えた。具体的には、そもそも無裁定条件は確率的ボラティリティの推定にとって制約的であるかを調べた。もし制約的でないならば、この条件を課さずに時系列データのみから得た推定結果は、それを課して得た推定結果と大差はないはずである。もしそうであるならば、無裁定条件を課さないことによって、モデル選択の自由度を高め、かつ計算負荷を抑えることが可能になる。研究の結果、この仮説は正しいことを確かめた。その成果を論文「Impact of No-Arbitrage on Interest Rate Dynamics」にまとめ、投稿準備中である。(2)様々なボラティリティ変動モデルを基に将来のボラティリティを予測し、平均・分散アプローチによる債券ポートフォリオを組成した。これらのポートフォリオの収益率が、ボラティリティが一定であるとして組成したポートフォリオのそれを上回れば、ボラティリティの変動をモデル化することの経済的価値を見出せる。この分析は現在も進行中であるが、近いうちに結論を得る予定である。
2.2年間を通じた成果:平成23年度には、金利モデルに確率的ボラティリティを効果的に導入するための含意を得た。この成果は、平成24年度において多様なボラティリティ変動モデルを想定する際に大いに活かされた。2年間で単著論文(英文)を2本完成させた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Predicting Interest Rate Volatility: Using Information on the Yield Curve2012

    • 著者名/発表者名
      Hideyuki Takamizawa
    • 雑誌名

      Hitotsubashi University Center for Financial Research Working Paper Series

      巻: G-1-3 ページ: 1-32

  • [学会発表] Impact of No-arbitrage on Interest Rate Dynamics

    • 著者名/発表者名
      高見澤 秀幸
    • 学会等名
      大阪大学CSFI「中之島ワークショップ」
    • 発表場所
      大阪大学
    • 招待講演
  • [備考] 高見澤 秀幸

    • URL

      http://cm.hit-u.ac.jp/~takamizawa/

  • [備考] Impact of No-Arbitrage on Interest Rate Dynamics

    • URL

      http://cm.hit-u.ac.jp/~takamizawa/Eng3.htm

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公開日: 2014-07-24  

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