研究課題/領域番号 |
23730222
|
研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
河田 幸視 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教 (60449022)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2015-03-31
|
キーワード | 自然資源 / 過少利用 / ラトビア / 国際情報交流 |
研究概要 |
本年度は、自然資源の市場モデルの拡張をおこなった。従来のモデルは、過剰利用を前提にモデルが構築されている。しかし近年、自然資源の利用が減退することによる問題が生じており、この過少利用問題を適切に扱うためには、既存モデルの拡張が必要である。そこで、既存のゴードン・シェーファーモデルを基礎として、要素市場と生産物市場を組み込んだモデルを構築した。狩猟獣を例にとると、ハンターと獣肉業者は要素市場を利用し、獣肉業者と一般消費者は生産物市場を利用すると考えられる。従来のモデルでは、この過程をひとまとめに扱っていた。構築したモデルでは、cull limit(野生動物管理の観点からの捕獲量)をハンターの自家消費量と要素市場への供給量に明示的に振り分けることが可能となったため、どのような条件で、cull limitが満たされず、過少利用問題が発生するのかを説明することが可能となった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
23年度の研究実施計画では、次の2つを掲げた。1)理論モデルの構築2)ラトビア国の1次データの入手等このうち、1)については、理論モデルを構築し、学術誌に既にアクセプトされ、公表されている。2)については、カウンターパートとなるラトビア側の研究者とともに、既にデータの収集を終えた。このため、当初の研究計画通りの進捗状況である。
|
今後の研究の推進方策 |
今後の研究は、当初の研究実施計画に基づき進める予定である。
|
次年度の研究費の使用計画 |
初年度であるH23年の研究費は、おおむね当初の計画通りに使用できたため、H24年以降も、当初の計画を変更せずに予定通りに使用することで、研究が遂行可能と考える。
|