経済主体は、行動する時、少なからず他人や他社から影響を受けている。どの程度、影響を受けているのだろうか。本研究の目的は、経済主体が属するグループの動きに対する反応、社会的乗数を推定し、グループからの影響の程度を分析することにある。その応用として、カルテルに注目し、経済主体がカルテル参加を決める時、他のメンバーの意思決定にどれだけ影響を受けているのかについて分析を行った。結果として、各経済主体とグループは同調的な行動をとる事が分かった。このことは、正しい経済規範のある社会では、カルテルが起こりにくいことを意味している。
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