所得効果,競争促進効果,企業淘汰効果を含む独占的競争の一般均衡理論を開発した。都市間の輸送費用と都市内の通勤費用を導入した空間経済モデルを構築し,都市規模の決定要因となる集積力と分散力を理論的に明らかにした。また,輸送費用と通勤費用の変化が,各都市の人口,地代,賃金,マークアップ率,生産性,効用に与える影響を定性的に分析した。さらに,米国都市圏データを用いて空間経済モデルを構造推定し,カウンターファクチュアル分析を行った。輸送費用と通勤費用が存在する実際の均衡と,それらを捨象した仮想的な均衡をそれぞれ定量化することにより,ヒトやモノの移動における空間的摩擦の役割を定量的に明らかにした。
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