研究課題/領域番号 |
23730265
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研究機関 | 公益財団法人地球環境産業技術研究機構 |
研究代表者 |
長島 美由紀 公益財団法人地球環境産業技術研究機構, システム研究グループ, 主任研究員 (50594355)
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キーワード | 国際研究者交流 / 国際情報交換 / オランダ / 気候変動問題 / 環境技術移転 / 応用ゲーム理論 |
研究概要 |
国連気候変動枠組み条約の第15回締約国会議(COP15)で見られたように、国際的な排出削減目標への合意を目指す枠組みの下では締約国による全会一致が困難であることが明らかとなった。2020年以降の全ての国に適用される新しい法的枠組みの採択に向けて緩和、適応、技術、資金について議論が深まっており、各課題をバランスよく含む、より包括的な枠組みの構築が必要である。 本年度は2010年のカンクン合意(COP16)において設立が合意された技術メカニズム(技術執行委員会、気候技術センター・ネットワーク)に関する動向を調査し、更に、環境技術協力を目的とした協定に焦点を当て、環境技術協力が全体的な削減量に与える影響を分析した。具体的には現在利用可能な最良技術(Best Available Technology)が世界に普及した場合の削減量及び追加対策費用を推計した。 また、国際環境協定の提携の安定性分析を実施している5つの海外研究機関(ルーヴァンカトリック大学(ベルギー)、FEEM(イタリア)、ポツダム気候影響研究所(ドイツ)、ワーヘ二ンヘン大学(オランダ)、ニューヨーク州立大学)と各種モデルの前提条件を揃えてモデル比較分析を実施し、"The stability and effectiveness of climate coalitions: A comparative analysis of multiple integrated assessment models"として研究論文に取りまとめ、学術誌に投稿した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2013年1月から2014年1月までの1年間、出産・育児休暇を取得していたため。
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今後の研究の推進方策 |
環境技術協力に関する国際協定に関して、理論から導出される最適行動と現実の意思決定下で導出される最適行動との比較を実施する。
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次年度の研究費の使用計画 |
産前産後の休暇及び育児休業による中断のため、当該年度の支出実績がない。 次年度の直接経費の細目について、機械装置(約930,000円)、図書購入費(約500,000円)、国内旅費(約100,000円)、英文校閲(約150,000円)の研究費の使用を予定している。
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