平成24年度は、課題2「生産者の安全確保努力の動学的検証」の理論モデルの証明と実験ベースにするための数値例を作成した。この結果を平成25年度のInternational Conference on Advances in Production Management Systems学会に報告し、論文は査読付き論文集に所収される予定である。 課題3「風評被害を抑止する効率的な情報公開制度設計」の市場実験では、課題2で構築したモデルによる市場環境の中で、課題1で検証された消費者にとって信用しやすい情報として、(1)生産者間で意思決定を公表、(2)生産者と消費者が与えられた情報に対して話すことができる場合を実施した。結果より、(1)の場合では同じ生産者であることから嘘をつくインセンティブを抑える効果を有意的に示せなかった。一方において(2)の結果では嘘をついた生産者ほど消費者に謝罪する傾向が観察された。現在、論文執筆中である。
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