研究課題
研究課題は若年世代の所得格差が存在する下での老年世代への年金給付の分析というものであり、この3年間でこの研究課題に沿った研究を進めることで多くの成果を得ることができたと考える。若年世代の所得格差が存在する場合での分析を行った結果の重要性を示すために、若年世代の所得格差が存在しない場合での分析を行ったが、その分析で得られた結果がかなり重要なものであることが分かった。子育て支援については児童手当か教育補助のいずれの政策が、将来における年金給付を維持するという観点で望ましいのかについて分析を行い、教育補助の重要性を示すことができた。また、子育て支援を行う際にどのような財源で行うのかについても分析を行った。いずれもこれらは若年世代の所得格差が存在しない場合の分析であるが、若年世代の所得格差の程度がこれらの政策の効果にどのような影響を与えるのかを考察することは重要であり、研究期間中も進めてきたが、今後も進めていく予定である。若年世代の所得格差が存在する場合での分析としては、年金制度が存在する下での介護サービスへの補助金の効果についての考察を行った。介護サービスへの補助金は、一種の介護保険制度と考えることができるが、介護保険により積極的に介護サービスを利用することにより、若年世代の労働供給が増加し、その結果、税収や社会保険料収入が増えて賦課方式年金制度において年金給付を政府が増やすことができるかどうかを考察した。若年世代の所得格差の程度によって得られる結果は変わるものと思われるために、今後もこの点については研究を進めていく必要があると考えている。
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