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2012 年度 実施状況報告書

介護サービスに対する需要者・供給者行動の実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 23730286
研究機関東洋大学

研究代表者

中澤 克佳  東洋大学, 経済学部, 准教授 (20453855)

キーワード介護保険 / 地方財政 / 介護移住
研究概要

研究年度3年間のうち2年目に当たる今年度は、前年度に収集・整理を終えたデータに基づく分析と論文作成、投稿を中心に研究を進めた。年度後半よりドイツ・マールブルク大学に客員研究員として留学したことから、現地の介護を中心とした社会保障および財政のヒアリングやセミナーにおける報告などを積極的におこなった。これら成果を踏まえて、最終年度の研究をおこなう予定である。
具体的な研究内容に関しては、5本の論文を作成し、ディスカッションペーパーで公表するのと同時に、英文査読誌・査読付き国際学会への投稿をおこなった。いずれも現在審査中である。
具体的な研究内容としては、「高齢者の介護移住を男女別・年齢別に区分した実証研究」、「介護事業者の参入行動と地域介護市場の変化に関する実証研究」、「介護保険料の設定における地域間格差の実証研究」、「市町村合併と介護保険料の関連性」の4テーマを中心に考察をおこなった。
いずれも我が国の介護福祉政策の研究においてはまだ十分に検討がなされていない領域であり、これら研究の意義は大きい。一例として「高齢者の介護移住を男女別・年齢別に区分した実証研究」では、後期高齢女性の介護移住傾向が他の年齢や男性と比較して強いことを明らかにし、配偶者である夫を亡くした後の高齢女性の介護問題の重要性を定量的に示している。また、「介護事業者の参入行動と地域介護市場の変化に関する実証研究」では、営利・非営利の訪問介護事業者の地域参入行動を通じて、混合市場が形成されていくプロセスを示している。これは、介護サービスの営利事業者への解放という重要な論点に貢献できると考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

年度後半より始まった海外研究留学により研究に集中的に時間を割くことができるようになった。そのため、これまで同時並行で進めていたいくつかのテーマに関して、分析を終了させて英文論文化し、英文査読誌・査読付き国際学会への投稿を終了させることができた。

今後の研究の推進方策

2013年度が最終年度である事を踏まえ、研究成果の公表に力を注いでいく。具体的には今年度投稿がなされた論文の結果を踏まえて、積極的に国際学会やセミナー等での報告をおこなっていく。
一方で研究すべき課題は数多く残されていると認識しており、今後も継続して論文の作成と投稿をおこなっていく。

次年度の研究費の使用計画

研究成果の公表に力を注いでいくことから、基礎的なデータ収集や入力、または分析に必要な機器の購入ではなく、論文の英文校正に伴う業務委託代が主要な研究費の使用方法となると考えている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 中位投票者仮説の再検証2012

    • 著者名/発表者名
      中澤克佳
    • 雑誌名

      公共選択

      巻: 第58号 ページ: 84-105

  • [学会発表] Welfare-Induced Migration of the Elderly in Japan - Gender differences in welfare migration patterns among the elderly2012

    • 著者名/発表者名
      Katsuyoshi Nakazawa
    • 学会等名
      Workshop Toyo University & Philipps-Universitat Marburg ‘Public Economics and Economic Policy’
    • 発表場所
      Philipps-Universitat Marburg
    • 年月日
      20120914-20120915
  • [学会発表] 中位投票者仮説の再検証2012

    • 著者名/発表者名
      中澤克佳
    • 学会等名
      公共選択学会
    • 発表場所
      専修大学
    • 年月日
      20120630-20120701

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公開日: 2014-07-24  

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