本研究の最終目標は、我が国独自のエンド・オブ・ライフ・ケア・プログラムを構築・提言することにある。この目標を達成するため、(a)医療政策の動向の把握、関連先行研究の整理、(b)医療格差指標の構築、医療格差の分析、(c)高齢者のQoLに関する地域ワークショップの実施、(d)人々のQoLに及ぼす要因の分析、を計画的に実施した。一連の研究からは、我が国では超高齢社会、長寿社会の到来による医療・介護費の増大が懸念されているが、それらが必ずしも医療・介護コストを押し上げているのではなく、環境要因を含めた人々のQoLが医療・介護コストに大きく影響することが明らかとなった。
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