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3か年の研究期間の最終年度である2013年度は、当該研究課題に関連して、1編の世界金融危機と日本の金融システムについての論文の査読付日本語学術誌への掲載、1編の日本の不良債権処理及び企業再建についての論文の日本語学術誌への掲載、1欧州ユーロ圏危機の金融危機の側面についての2編の論文の月報及び英文書籍への掲載、日本の20世紀の役員兼任関係ネットワークについての歴史的分析の英語論文の書籍への掲載決定という成果を得た。
上記の成果は、世界金融危機とユーロ圏危機という近年発生した米欧における2つの金融危機を分析することによって、その日本の金融システムへの波及経路と日本の過去の金融危機の再検討への新たな知見を得ようとするものであり、多くの成果を得た。また、20世紀全体に渡る日本の大企業と金融機関同士の役員兼任関係および役員派遣関係をネットワーク分析という新しい分析手法を応用して歴史的分析を試みた。これによってネットワーク分析という分析手法を銀行－企業間関係やコーポレートネットワークに応用する可能性を開き、大きな成果を得た。
一方で、大規模金融機関破綻処理が銀行-企業間関係に与える影響についての研究についてはについては、大規模企業データベースを用いて銀行-企業間関係への銀行破綻処理の途絶率と途絶のタイミングを定量的に計測する研究が進行中である。今後の早い段階で、ネットワーク分析の手法を銀行-企業間関係に応用する形で研究を再構成して、新たな成果を得たいと考えている。
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