研究課題
最終年度においても,1834年救貧法報告書で調査が行われている教区について,そこに記載されている女性の就業機会に関する情報と対比させるため,1841年センサスの個票データと突き合わせる作業を進めた。電子媒体で入手したNorthamptonshireおよびCornwallの両州のデータには未入力部分があるので,原資料にあたりながら追加・修正を行った。また,新たに,Bedfordshireの16教区,およびYorkshire, West Ridingの56教区について,1841年センサスの個票データをデジタル化した。これにより,4州について120教区約30万人分のデータが蓄積された。このうち,皮革・製靴業および女性の副業として重要であったレース編業が,機械化によって1830年代に深刻な影響を受けたNorthamptonshireを取り上げ,1834年報告書記載の18教区について1841年センサスと接続・整理し,論文を執筆した。国際研究交流については,2013年10月に英国バーミンガム大学のJelle van Lottum氏を招聘して研究会を開催し,"Labour migration and economic performance in past and present: a global perspective"というタイトルで報告いただくとともに,研究打合せを行った。また,2014年3月には,LSEのStephen Broadberry氏を招いて研究会を開催し,"Accounting for the Great Divergence"の報告をいただいた。Van Lottum氏,Broadberry氏ともに,申請者も国内組織委員会の一員である世界経済史会議(2015年8月に京都にて開催)での報告を予定しており,会議のメインテーマである"Divergence in Development"についても意見交換を行った。
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大阪大学経済学
巻: 64-2 ページ: 未定
K. Kondo and M. Daunton eds., History in British History: Proceedings of the 7th Anglo-Japanese Conference of Historians
巻: 未定 ページ: 未定
巻: 第63巻第1号 ページ: 253-279