研究課題/領域番号 |
23730336
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
児玉 耕太 北海道大学, 創成研究機構, 特任准教授 (90419424)
|
キーワード | 技術経営 / 創薬経済学 / イノベーション |
研究概要 |
2002年~2011年までの全世界での医薬品売上ランキング上位50種の比較分析を行うとともに、各薬剤の基本特許及び基本論文に関して、テキストマイニングを含めた多変量解析を現在行っている。加えて、パテントリザルト社のパテントスコアや biz cruncherを用いた解析も並行して行うことにより、ネットワーク解析等についても分析を行っている。なお、平成23年度も実施した「創薬ネットワークセミナー」も今年度2回実施し、延べ約200名近い参加を得ることができた。さらに北海道地域の一般市民に対し、webアンケートを用いた「がん治療」に対する意識調査を実施し、市民目線での医療ニーズの顕在化を検討した。この結果については、JJSCに投稿(現在、査読中)を行った。並行して、昨年度供与を受けた「医療ニーズに関する調査」と照らし合わせることにより、医療者と市民の医療ニーズに関するギャップに関して検討を行っていく。このような活動を通して、「アンメットメディカルニーズ」の定義付けを行うことにより、このようなニーズに対して医薬品開発を促進するようなイノベーションシステムをどう構築してよいかについて考察を行っていく。 並行して、特許に焦点を置いたライフサイエンス系の産学連携型プロジェクトの新たな評価方法を構築し、実際に北海道大学で進捗しているプロジェクトに適応することにより、その有用性を検証を行った。この評価方法を用いて、他の海外を含めたプロジェクトに適応事例を増やし、一般化を行う計画である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の主な成果として、北海道地域での大規模アンケート調査が挙げられる。本アンケートは、著者らが作成したアンケート調査票を基に、「がん治療に関する意識調査」と題して、20歳以上の男女1649人に対して、2012年7月19日(木)の14時~7月25日(水)23時まで実施した。自由回答を含む25問と同様なアンケートに比べて質問数が非常に多いにも関わらず、回答は1263人から寄せられ、同様のアンケート調査と比べても比較的高い回収率(76.6%)を得られた。この結果については、JJSCに投稿を行った。また、並行して、特許に焦点を置いたライフサイエンス系の産学連携型プロジェクトの新たな評価方法を構築し、実際に北海道大学で進捗しているプロジェクトに適応することにより、その有用性を検証を行い、その内容について、日本知財学会誌に投稿を行い、アクセプトされた。
|
今後の研究の推進方策 |
市民に対するアンケート調査の結果と、医療者の「医療ニーズに関する調査」の結果についてギャップの検証を行う。加えて、医薬品売上ランキング上位50種の比較分析について分析を深化させるとともに、平成24年度までに構築した評価方法を用いて、他の海外を含めたプロジェクトに適応事例を増やし、一般化を行う計画である。
|
次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
|