研究課題/領域番号 |
23730367
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
稲村 雄大 芝浦工業大学, 工学マネジメント研究科, 准教授 (90433903)
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キーワード | 経営現地化 / 中国 / 日本企業 / 現地法人 / パフォーマンス |
研究概要 |
24年度は、文献調査のアップデート、分析用データの作成および整理、データの分析を中心に行った。文献調査では、海外現地法人における人材配置に関連する最新の文献をレビューし、これまでのものと合わせて研究動向を整理した。それらも含めて先行研究のレビューについてはほぼ完了している。 分析用データの作成および整理については、昨年度に完了できなかった分の入力を行った。海外現地法人の長期的なパフォーマンスについてのデータ入力は、10年間のデータをトレースしなければならないため、入力が完了していない。しかし、当該年度に入力を行ったデータを分析することで、2000年~2003年に中国に進出した日本企業の現地法人において、当初どのような人材配置が行われたのかについて明らかにすることが可能である。 実際に、上記のデータを用いていくつかの分析を行い、既に行ってあった分析結果(90年代)と比較している。そこでは、1995~1996年に中国に進出した日本企業の現地法人と、2000~2003年に中国に進出した日本企業の現地法人とで、人材配置政策にいくつかの明確な違いがあるということが示されており、現在、それをひとつの研究成果としてまとめる作業を進めている。 また、中国以外の国について、同様の分析を行うためのデータを収集していたが、十分な量および質のデータを入手できない可能性が出てきた。そのため、現状の調査+詳細な事例研究を行うべく、タイに進出しているいくつかの日本企業の現地法人にインタビュー調査への協力依頼を行い、既に数社から承諾を得ている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度に分析用データの入力が完了しなかったことで、分析作業および研究成果の作成が予定より遅れてしまっている。入力済みのデータでいくつかの分析は進めているが、予定していたすべての分析を行うまでには至っていないため、「(3)やや遅れている」とした。
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今後の研究の推進方策 |
25年度は分析用データベースを至急完成させるとともに、分析作業および成果としての論文の執筆を中心に行っていく。分析用データの入力については既に依頼済みであり、それらを整理・編集し、5月中にはデータベースが完成する予定となっている。分析作業を7月までに完了し、8月以降は成果の作成作業を行う。また、並行してタイに進出している日本企業の現地法人についての調査を進め、それについても25年度中に成果をまとめる。
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次年度の研究費の使用計画 |
25年度は未入力分のデータを入力してもらうために、2名のアルバイトを雇用する。また、成果発表を行うための国内外旅費および学会参加費、タイでの追加調査を行うための国外旅費を支出する予定である。
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