本研究の目的は、地球環境配慮型のイノベーションはどのようにして実現するか、資源動員という観点から分析することにある。企業が環境問題に取り組むことは、単なるボランティア活動や慈善活動ではない。企業の本業の中で行われ、利益を生むということが、社会的にも企業にとっても望ましい。そのため、本研究は技術イノベーション研究の中に環境技術イノベーションを位置づけ、両研究の融合を試みた点が成果の一つである。さらに、これまでの環境技術のイノベーション研究は、その多くが定量的なデータを用いてきたが、本研究は事例研究をベースとして動態的な研究を行った点が成果の二つ目である。
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