研究概要 |
本研究は、企業がグローバルに活動し、バリューチェーンが合理的に配置されてゆく段階において、多国籍企業の新しい活動を分析し、とりわけ先進国多国籍企業と新興国企業間における標準化がどのように戦略的に活用され、新しい市場が形成されるのかを考察するものである。 本研究3年目となる平成25年度の計画は、(1)文献サーベイや学会に参加によって、さらなる理論研究の深化を図ること、(2)現地調査、(3)研究報告、(4)論文執筆、を予定していた。まず、文献サーベイはもちろんのこと、国内外の学会に参加し、意見交換などから多くの知見を得ることができた。次に、調査では、主に新興国を調査した。フィリピンやベトナム、ハンガリーやトルコといった国々の現地企業は、まだグローバル競争力に乏しく、先進国多国籍企業がこうした市場へ積極的に進出しつつある。一方で、このような国々の市場は、政治的、宗教的、あるいは経済的要因に強く影響を受けていた。研究の成果は、国内外の学会およびワークショップにおいて研究報告を行った(多国籍企業学会, 関東部会5月例会、AJBS, 26th Annual Conferenceなど)。さらに、新興国調査に関する共同執筆論文1本をまとめることができた。
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