研究課題/領域番号 |
23730390
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研究機関 | 京都情報大学院大学 |
研究代表者 |
李 皓 京都情報大学院大学, その他の研究科, 准教授 (20411332)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 人工市場 / 株式市場 / エージェントベース / シミュレーション |
研究概要 |
実際に行った研究活動として、東京工業大学に行われた第一回SOARSワークショップに参加し、社会シミュレーションモデルのための言語であるSOARSの最新情報や最近の社会シミュレーションのトレンドに関する情報収集を行い、同時に情報提供も行った。その他、ゼミの学生と共に、人工市場に関するテキストを基づく教育/研究活動を行った。この活動の成果物として、学生らと共にテクニカル分析のRSI/サイコロジカルライン/ゴールデンクロスとデッドクロス、そして直感的な投資手法であるマーチンゲール法や学生が考案した独自のロジックを基づくを株式投資人工知能エージェント群、及びその仕様書・マニュアルなどを作成した。この教育/研究活動によって得られた知見として、プログラミングに不慣れな学生でも、しかるべき教育を半年ほど行えば、株取引シミュレーションに参加可能な品質の人工知能を制作できることである。それによって、本研究のネックの一つである、市場取引に参加する人工知能エージェントの数及びバリエーションは、研究期間内で確実に解消できることが明らかになった。ただし、本来の予定であるファンダメンタルズ分析を基づく取引戦略の制作は、ファンダメンタルズ提供するためのシステム制作が遅れているため、全体的にやや遅れている。最後に、個人で行った活動として、購入した人工市場/人工知能/株取引戦略/株式市場に関する書籍の精読およびまとめを行い、二年度目に繋げるための準備活動を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2011年度は残念ながら東日本大震災の影響もあり、学会活動や研究活動に様々な形に支障が出ており、特に国外学会の参加など、予定通りに計画を遂行出来ておりません。学内の震災関連処理の事務手続きや学校の対応策を検討するタスクなどが発生し、予定通りのエフォートの捻出が困難となった。全体的に見ると、進捗具合は予定は60%程度にとどまっている。次年度では、この問題はほぼ解消されており、予定通り遂行出来ると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
二年度目は一年度目の遅れを取り戻すべく、予定以上のハイペースで研究計画を遂行する予定である。現時点の方針は、研究計画を変更せずに、キャッチアップすることである。方策としては、自分の研究室メンバーだけではなく、他の研究室メンバーもこの研究への参加を呼びかけることなどの方法が考えられる。
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次年度の研究費の使用計画 |
去年度からの繰越分も含めて、原則的に研究計画通りに使用する予定です。
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