研究課題/領域番号 |
23730398
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
朴 唯新 県立広島大学, 経営情報学部, 准教授 (20435457)
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キーワード | ビジネス・エコシステム / オープン・イノベーション / 社会ネットーワーク分析 / 企業間関係 / パナソニック / ソニー / 三星 / LG |
研究概要 |
最近、経営戦略論とイノベーション論において企業の競争優位の源泉として、協力企業との企業間関係の重要性が注目され始めている。本研究では中核企業と協力企業との関係をビジネス・エコシステムの概念で議論する。事例としては日韓の代表的な情報家電企業であるパナソニックグループ、ソニーグループ、三星グループ、LGグループのビジネス・エコシステムを資本・取引関係のネットワークとして捉え、社会ネットワーク分析を用いて動態的・定量的に分析する。 平成25年度の主な業績は、次の通りである。日本のパナソニックグループの資本関係と当該企業ら協力関係企業との取引関係のネットワークについて最新のデータで可視化し、当社のビジネス・エコシステムの特徴について比較分析を行った。その結果、当社の経営戦略(ビジネスモデル)とビジネス・エコシステムとの整合性を確認した。それらの研究成果は、組織学会の全国大会で「日本の電気機器企業の組織間関係戦略の変遷:新しい組織間関係の構築」という題で発表し、さらに、申請者と滋賀大学の陳先生と共同でInternational Journal of Economics and Statisticsで"The horizontal division and vertical integration of business models and turnaround management of Japan’s electronics manufactures"という題目で掲載を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の計画では、先行研究の精査や事例研究、社会ネットワーク分析のデータを完成し、その成果を発表することを目的にしていたので、「おおむね順調に進展している」と言える。具体的に、先行研究と事例研究を通して、日韓の情報家電産業について、スマートフォン市場を中心として産業組織論の観点から分析を行い、パナソニックグループとソニーグループについては社会ネットワーク分析を通して取引関係ネットワークを可視化し、その特徴について分析を行った。現在は、引き続き、韓国の三星グループとLGグループの資本・取引ネットワークについてはデータベースの作成中である。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度の研究目標は、平成25年度の研究成果をさらに深化させ、引き続き、韓国企業のデータベースを完成し、比較検討することである。具体的には、 ビジネス・エコシステムに関する先行研究の精査を行う。前年度の研究成果を踏まえ、日韓の情報家電企業の比較から健全なビジネス・エコシステムと企業成果に関連する統合モデルの構築を目指す。ビジネス・エコシステムとイノベーションに関連する議論を踏まえ、中核企業の戦略的な行動によりビジネス・エコシステムがいかに進化され、それが企業成果に影響を与えるかについての相互作用の説明メカニズムを明らかにする。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度には、2012年の韓国のSamsungの資本・取引ネットワークのデータベースを作成し、日本企業との比較分析を行う予定であったが、データベースの整理が予定より遅れたため、未使用額が生じた。 このため、引き続き2012年の韓国の韓国のSamsungの資本・取引ネットワークのデータベースを完成することとし、その経費を充てることにしたい。
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