研究課題/領域番号 |
23730401
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
大北 健一 香川大学, 地域マネジメント研究科, 准教授 (60367513)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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キーワード | 家庭用テレビゲーム / プラットフォーム戦略 / コーペティション戦略 |
研究概要 |
本年度実施した研究の具体的内容は,コーペティション戦略(競争と協力の戦略)という側面に着目して,補完製品企業による知的財産権の保護のための投資に関して多段階ゲームの理論を応用して分析を行い,得られた結論をもとに政策的なインプリケーションを考察し,最終的な研究成果を共同論文としてとりまとめ,海外の専門誌に投稿した,と要約できる. なお,研究の意義については,家庭用テレビゲーム業界のさらなる発展のために,家庭用テレビゲーム機を提供しているハードウェアメーカーと家庭用テレビゲームソフトを提供しているソフトウェアメーカーの双方にとって知的財産権の保護がプラットフォームを提供・運営および利用していくうえで非常に重要な検討課題となっている実情と関係しており,研究の重要性については,家庭用テレビゲーム業界とプラットフォーム戦略について近年内外の関心が高まっており,当該業界の補完製品企業によるプラットフォーム戦略の実態が事例として記述されつつあるものの,それらに関する理論分析がとりわけ十分ではない現状と関係している. したがって,本年度実施した研究内容は,当該業界の補完製品企業にとって重要な検討課題となっており,かつ,プラットフォーム戦略研究としても関心を引くに十分な研究課題である知的財産権の保護に関して,当該業界の構造や企業行動の実態をもとに理論分析との接合を試みるとともに,海外で成果をあげつつあるコーペティション戦略研究とのリンクも試みようとするところに主たる意義と重要性があると判断される.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
最終的な研究成果を共同論文としてとりまとめ,海外の専門誌に投稿したため.
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今後の研究の推進方策 |
内外の研究者からの助言を得たり,調査・研究発表等の機会を通じて,研究計画で示した個別の研究課題について最終的な研究成果を論文としてとりまとめ,海外の専門誌への投稿を試みたい.
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度は,研究計画で示した特定の研究課題について,研究成果を共同論文としてとりまとめ,海外の専門誌への投稿を試みることに主眼をおいたため,国内の主要な図書館における資料収集の実施(国内出張)を重視した.このため,調査・研究発表等を目的とする外国出張を実施しなかったために,「収支状況報告書」の「次年度使用額」が生じることとなった. 翌年度以降に請求する研究費と合わせた使用計画については,研究成果を論文としてとりまとめることを目的とするさらなる国内での資料収集の実施と,調査・研究発表等を目的とする外国出張を計画している.
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