研究課題
前年度に遂行した研究(公的な統計データの収集およびインタビュー等によるオリジナルデータの収集、分析)による実態の把握に基づき、流通の変革を説明する基本仮説の構築を行った。すなわち、流通変革に関する「日本型モデル」が「欧米型変革モデル」とどのようなファクターが共通点であり、どのようなファクターが相違点であるのか、という点について仮説の構築を行い、また実証分析のフレームワークの形成を進めた。また、この基本仮説の構築を補完する調査として、追加的な資料の収集にくわえ、関係者(メーカー、小売)に対するインタビュー調査を行った。特に、メーカー、小売については商品開発および流通チャネル構築にかかわる部門に対して重点的に調査を行っており、このインタビュー調査の結果は実証調査・分析のための有力な資料となっている。これらに加え、消費者に対しインタビュー調査およびアンケート調査を行っており、調査結果から近年の消費者行動の変化、とりわけ健康意識の変化によって、製品に対する消費者ニーズの変化と流通チャネルに対するインパクトが示唆された。なお、消費者行動に関する一連のアンケート調査の分析結果の一部については、"How Are Functional Foods Perceived in Japan?-Empirical Study of Young Japanese Consumers’ Behavior-"および"Conjoint Analysis of Japanese Consumer Attitudes about Health Food Claims"の2つでその成果を公刊している。
2: おおむね順調に進展している
本年度における課題として設定した実証調査・分析について、ほぼ予定通り進展しており、次年度において予定されている課題への移行も支障なく進められると思われる。したがって、研究の目的の達成度としてはおおむね順調に進展していると判断できる。
前年度までに構築された分析のフレームワーク、基本仮説に基づき、理論・実証分析を行う。また、その際必要となると思われる追加的調査を並行して行い、研究成果の公刊を推進する。
実態調査結果の考察および理論・実証分析の遂行の際必要な経費について使用を計画している。また、当初使用計画に基づき、最終年度であることから、研究成果の公表により重点を置いた配分を計画している。
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Proceedings of 2012 International Conference on Marketing Studies(CD-ROM)
巻: なし ページ: pp.1-11
International Journal of Management Cases
巻: Volume14, issue4 ページ: pp.185-199