研究課題/領域番号 |
23730483
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
増田 仁 熊本大学, 教育学部, 講師 (80510560)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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キーワード | 子育てネットワーク / 共同保育 / 保育所 |
研究実績の概要 |
まず、ネットワーク論や生活者論、戦後保育運動史、地域社会学等について先行研究の検討を行った。生活者同士のネットワーク形成の在り方をどのように分析するか、その手法を身につけるとともに、主に1960年代以降、どのようにして保育所設立運動が展開していったのか、その全貌を先行研究から跡付けていった。地域社会学の文献にも当たり、地域というものが生活者にどのような影響を及ぼしているのか、理解を深めた。 次に熊本の保育所の歴史を調べ、統計センサス等から三世代同居率、女性の就労状況、子ども数等を確認した。その後、熊本県内の都市部及び農村部の代表的な保育所に焦点を当て、沿革史を調べ、関係者にインタヴューをした。インタヴューの主な内容は、保育園設立の経緯やその後の子育て支援の在り方の変容について、保護者同士のネットワーク形成についてである。得られたデータから、「高度経済成長期」以降の熊本における子育てネットワークの形成過程を、都市部と農村部で比較・検討した。 今後は東北地方における「高度経済成長期」以降の子育てネットワークの形成について調査・分析を行っていく。まず、統計センサス等から子育てに関するデータを収集し、調査地域を絞り込んでいく。次に調査地域の保育園関係者から設立の経緯や保育内容の変化、子育て支援の在り方の変容、保護者同士のネットワークについて、インタヴューを行い、都市部と農村部で比較・検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
「高度経済成長期」以降の東北地方の都市部及び農村部における子育てネットワークに関する研究が十分行われていないため。
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今後の研究の推進方策 |
「高度経済成長期」以降の東北地方における都市部及び農村部での保育実践を調査していく。出張期間を短くするため、前もってデータを収集し、調査対象地域や調査対象保育園を絞り込むなどの工夫をする。
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次年度使用額が生じた理由 |
公務で多忙だったため、東北地方での調査が十分にできなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は公務が幾分多忙でなくなるため、東北地方での調査を入念に行っていく。
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