グリーンツーリズムは、近年、農業・農村セクターにおいて推進され、新聞などのメディアでもその動きが報道されている。とくに、農家民宿における女性の活躍が期待されている。しかしながら、調査の結果、農家民宿経営は、(1)女性の感情労働が期待され重荷になっている、(2)農家民宿運営に必要な労働が、家事労働の延長として無報酬で行われる傾向がある、(3)旅館業との競合から価格が安く抑えられ利益が上がりにくい、といったさまざまな問題を抱えていることが明らかになった。現在、修学旅行などの教育旅行の受け入れが主となっているが、これらは季節的な労働になるためであり、年間を通じて一般客を受け入れることは依然困難だ。
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