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2011 年度 実施状況報告書

ひとり親家族の社会的自立に向けた総合的研究ー母子・父子・子どもの貧困の視点から

研究課題

研究課題/領域番号 23730514
研究機関福島大学

研究代表者

丹波 史紀  福島大学, 行政政策学類, 准教授 (70353068)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2015-03-31
キーワードワークフェア / ひとり親家族 / 貧困・低所得 / 社会的自立
研究概要

本研究は、ひとり親家族の社会的自立に向けた総合的研究である。研究代表者は、平成18年度と平成20年度に就労支援を受けたシングルマザーの追跡調査を行ってきた。こうした経年的調査によって、ひとり親家族の社会的自立が就労支援だけでは実現し得ず、生活全般に対する総合的支援を行う必要性を調査研究を通じて明らかにしてきた。今回の研究は、こうした就労支援を受けた母子家庭への経年的追跡調査を継続実施するとともに、児童扶養手当受給対象となった父子家庭への調査、さらにはこれまで見落とされがちであったひとり親家族の子どもへの経年的調査を実施することにより、「ひとり親家族」全体の就労・生活・子育て等の課題を検証することが本研究の目的である。本研究を通じ、貧困・低所得からの脱却と就労支援偏重の日本型ワークフェア政策の課題を明らかにし、総合的なひとり親家族支援のための政策形成に寄与するのが狙いである。 研究初年度にあたる平成23年度は、3月11日の東日本大震災の発生により、当初予定していた研究計画の変更を余儀なくされた。震災によって親を失った子どもたちや、震災により様々な社会的課題を抱える子どもの実態など、申請当初に予想し得なかった新たな調査課題を出たことにより、研究計画を一部修正した。当面は、震災を通じて様々な社会的困難を抱える子どもの実態を調査し、研究代表者も編者となって『大震災と子どもの貧困白書』として刊行した。 今後は、こうした震災を通じて課題となった問題を包含しながら、ひとり親家族の社会的自立のための実証的な研究を行っていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

前述の「研究実績の概要」のとおり、平成23年3月11日に発生した東日本大震災によって、当初予定していた研究計画を超えた課題が浮き彫りになったために、研究計画を一部修正し実施した。そのため、当初予定していた調査は、次年度以降に延期せざるを得なくなった。

今後の研究の推進方策

計画変更は余儀なくされたものの、震災によって親を失った子どもたちや、震災により様々な社会的課題を抱える子どもの実態が浮き彫りになり、当初の研究計画に加えた新たな調査設計を次年度以降実施する予定である。 当初の計画に加え、震災によって親を失った子どもたちなどを中心に、経年的な調査実施の調整を行い、引き続き調査研究を進めていきたい。

次年度の研究費の使用計画

東日本大震災の被災三県を中心に、いわゆる「震災遺児・孤児」の現状について把握に努めるため、ヒアリング調査として旅費を計上する予定である。さらに、当初の経年的調査の実施に向け、調査費用を研究費に計上して執行したい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 大震災と子どもの貧困白書2011

    • 著者名/発表者名
      湯澤直美・阿部彩・田中孝彦・丹波史紀・賀屋義郎・小野寺けい子編著
    • 総ページ数
      364
    • 出版者
      かもがわ出版

URL: 

公開日: 2013-07-10  

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