研究課題/領域番号 |
23730515
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
米倉 佑貴 東京大学, 社会科学研究所, 助教 (50583845)
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キーワード | ピアサポート / セルフヘルプグループ / 慢性疾患 |
研究概要 |
慢性疾患患者が自己管理を身につけ,疾患によってもたらされる問題に適切に対処し,病ある生活を管理するための取り組みとして,個別指導や集団指導による患者教育が行われてきた.こうした教育の担い手は,医師や看護師等の医療専門職であったが,適切な指導が行える人材の不足や日常の診療等の業務との両立が難しいことなどから,医療専門職のみで十分な教育を行うのが難しい状況となっている.こうした状況の中,慢性疾患患者に対するケアや教育の担い手として疾患を持つ患者本人を活用するピアサポートの取り組みがより重要性を増している. 本研究では,保健医療領域,特に慢性疾患患者のケアのためのピアサポート活動において,(1)ピアサポーターがサポートを提供する上での困難およびその困難を解決するための支援ニーズを明らかにすること,(2)ピアサポーターの技術の習熟プロセスおよび習熟に影響を与える訓練内容を明らかにすることを目的としている. 本研究では,平成23年度から平成25年度の3カ年のうちに,ピアサポーター・サポート提供団体の管理者への面接調査および質問紙調査を計画している.平成25年度は平成24年度に実施した面接調査の結果を日本公衆衛生学会総会で報告した.また,首都圏のピアサポート提供団体3団体の協力を得て,質問紙調査を行い,21名のピアサポート提供者から回答を得た. 平成26年度は引き続き質問紙調査を行うとともに,その成果を公表していく.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成25年度にピアサポート提供者を対象とした質問紙調査を行い,そのデータの分析結果を学会発表する予定であったが,フィールドとの調整が難航し調査実施時期が遅れたこと,および想定より回収数が少なかったため.
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は追加で質問紙調査を行いデータ数を増やした上でデータの解析結果の発表および論文投稿を行う予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度にピアサポート提供者を対象とした質問紙調査を行い,そのデータの分析結果を学会発表する予定であったが,フィールドとの調整が難航し調査実施時期が遅れたため発表を見送ったこと,および想定より回収数が少なかったため未使用額が生じた. 上記を踏まえて平成26年度は追加で質問紙調査を行いデータ数を増やした上でデータの解析結果の発表および論文投稿を次年度に行うこととし,未使用額はその経費に充てる.
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