視覚障害者が外出時など単独歩行する際、様々な音の情報を認知して歩行している。しかし、突発的な騒音が発生した場合、方向感覚を錯誤が生じて、方向感を無くさせることが懸念されている。本研究では、視覚障害者の安全な歩行環境のために、聴覚錯誤のメカニズムを明らかにすることを目的として研究を行ってきた。 研究の最終的な成果としては、聴覚錯誤をより明確に解明することを目的として実施した方向定位への反射壁面の影響に関する基礎的検討から、壁面の位置や音源の種類によっては聴覚錯誤が顕著に表れることが明らかとなった。また、長時間の聴取した場合、疲労度からも聴覚錯誤が多く発生する可能性があることが分かった。
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