日本の福祉現場は「書類にはじまり書類に終わる」とまで言われ、その硬直化が指摘されてきた。本研究は介護・療養記録、そしてそれらが無い高齢者や障害児といった当事者に対しては介護のさいの会話などといった、“支援者のための記録”を高齢者や障害者が自らの生活向上と主体性の源泉としうるような「ライフログ」へと転換していく情報システムの構想と試験的実証をおこなった。 具体的には高齢過疎化が進む地域、特に被災地も視野に入れた、福祉社会の背景を精確に踏まえ、タブレットの活用をおこなった。その成果として、生活に即したライフログとしてのメディアとしての可能性を見出すことができた。
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