本研究は、中高年者の配偶関係(有配偶、離別、死別、未婚)と精神的健康との関連を検討することを目的とした。データは、全国の 55 歳から 64 歳の男女から無作為抽出したパネル調査から得た。初回調査は 1999 年に実施され、追跡調査は 2003 年のデータを用いた。横断的な分析結果は、未婚男性と離別女性の精神的健康の低さを示していた。縦断的な分析結果は、配偶者との死別が男性において精神的健康の低下をもたらすことを示していた。また夫婦関係の良し悪しが、その後の精神的健康に影響を及ぼすことが示唆された。
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