本研究の目的は、緩和ケアに携わる援助者が、どのようなグリーフを抱え、グリーフにどのように対処しているかを明らかにし、援助者に必要なグリーフケアを検討することである。医師、看護師、ソーシャルワーカー、チャプレンにインタビューした結果、援助者は、不全感・無力感、ゆらぎ、責任を負う痛み、憤り・もどかしさ、感情の麻痺いったグリーフを抱えていることが明らかとなった。グリーフへの対処方法は、心理的な距離感を保つ、語り合う、恩返し・活力にする、今できること・やることに集中することが語られた。援助者が経験するグリーフには個人差があり、グリーフに影響する要因がいくつかあることが明らかとなった。
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