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2013 年度 実績報告書

視線計測による教材読解初期の動機づけ向上プロセスのモデル化

研究課題

研究課題/領域番号 23730609
研究機関信州大学

研究代表者

島田 英昭  信州大学, 教育学部, 准教授 (20467195)

キーワードわかりやすさ / マニュアル / 視線 / 防災 / 動機づけ / 非連続型テキスト / 読解
研究概要

どんなによい教材でも、利用されなければ意味がない。従来の教材研究が「教材のわかりやすさ」を対象としてきたことに対し、申請者は「教材を使ってみようと思うプロセス」、つまり、読解初期の動機づけの向上プロセスを明らかにすることを目指している。最終年度では、(1)読解プロセス全体にわたる視線計測研究結果の公表、(2)注意特性に関する研究のデータ分析、(3)読解初期の10秒程度までにおける読解プロセスの3点について研究を行った。
(1)読解プロセス全体にわたる視線計測研究結果の公表については、昨年度行った研究成果を、信州心理臨床紀要誌において学術論文として刊行した。また、本研究の結果をふまえ、教授・学習過程への視線計測を中心としたビッグデータ利用についてのアイデアを提案し、日本デジタル教科書学会2013年度年次大会において発表した。
(2)注意特性に関する研究のデータ分析については、読解初期4秒までの注意特性検討した昨年度までに取得済みのデータについて分析を行った。その結果、読解初期の少なくとも4秒までの間は、注意特性には変化がないことが示唆された。
(3)読解初期の10秒程度までにおける読解プロセスについては、視線計測を用いて読解初期の認知プロセスを評価した。その結果、読解初期の10秒間の間に、時間が進むにつれて文章を読む比率が高くなること、および、そのプロセスを通して主観的わかりやすさが増加することが明らかになった。
研究期間全体については、上記を含め4実験を実施し、内2件で視線計測を用いた。実験の結果、(a)挿絵の動機づけ効果は読解初期3秒までの間はかわらない、(b)読解初期10秒までの間に徐々に文章を読む比率が高まり、主観的わかりやすさが高まる、(c)読解力が高い個人は読解後半で図を参照する比率が高まる、などの結論を得た。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 非連続型テキストを含む説明文の読解におけるテキストベースと状況モデルの構築過程の比較―視線計測による検討―2013

    • 著者名/発表者名
      山下貴・島田英昭
    • 雑誌名

      信州心理臨床紀要

      巻: 12 ページ: 81-87

  • [学会発表] 視線計測による読解プロセスの評価―リアルタイム評価に向けた心理学的研究―

    • 著者名/発表者名
      島田英昭・山下貴
    • 学会等名
      日本デジタル教科書学会2013年度年次大会
    • 発表場所
      大阪大学
  • [学会発表] 二重過程理論からみた説明サービス

    • 著者名/発表者名
      島田英昭
    • 学会等名
      日本教育心理学会第55回大会
    • 発表場所
      法政大学
  • [備考] 島田英昭のページ

    • URL

      http://shimadahideaki.jp/

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公開日: 2015-05-28  

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