| 研究課題/領域番号 |
23730616
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| 研究機関 | 愛媛大学 |
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研究代表者 |
江上 園子 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (10451452)
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| 研究期間 (年度) |
2013-02-01 – 2019-03-31
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| キーワード | キャリア志向 / 「母性愛」信奉傾向 / 親としての発達 / 心理的well-being |
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| 研究実績の概要 |
本年度の実績としては、学会誌論文への掲載１編、国内学会での発表が２件、研究会での発表が１件であった。その他、進行中で未発表の２件の調査が挙げられる。
学会誌に掲載された論文は「発達心理学研究」の「キャリア志向の女性における出産前後の『母性愛』信奉傾向の変容」であるが、本論文ではキャリア志向の女性が出産前後にどのように変容するのか、縦断研究によって明らかにした。具体的には、アンケート調査とインタビュー調査を併用して、第一子出産後に女性は自分の中に生じた心理的な変化を自覚し（あるいは変化がないということを知覚し）、母親としての自分を評価し、キャリアの再定義を行うという姿を描いた。とくにその変化については、性別役割分業的な意識ではなく、母親としての愛情を神聖視するような意識が関連していると示唆した。これは、我が国で第一子出産後に離職する女性が未だに半数にのぼるという事象の心理的な説明として応用できるかもしれない。
国内学会では、「日本心理学会第81回大会」と「日本発達心理学会第29回大会」にて、学会誌論文の内容の一部と、新たに収集したアンケート調査によるデータの予備的な検討についてポスター発表を行った。主催しているWork&Family研究会でも、キャリア志向の女性たちが産後にどのように変化していくか、タイプ分けを試みた結果を発表した。
今後は、終了したアンケート調査の結果をまとめて学会誌に投稿する予定がある。また、産前産後のインタビュー調査を続行するための計画も立てている。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年度は、助成が開始された当初から行ってきたインタビュー調査による縦断研究が、学会誌に採択され掲載された。また、新たな大規模アンケート調査も行うことができ、途中ではあるがその成果を学会にて発表することができた。なお、主催している研究会でも自分の研究発表を行うことで、多くの示唆を得ることができた。
以上より、現在までの進捗状況としてはおおむね順調であると評価した。
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| 今後の研究の推進方策 |
平成30年度は、助成の最終年度であることから、大規模なアンケート調査の結果をまとめて学会誌に投稿する予定である。また、継続しているインタビュー調査を最後まで遂行することはもちろん、その結果を学会で発表し、最終的には学会誌に投稿する準備までは行っておきたい。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
調査対象者を当初の計画より獲得できなかったため、想定していた謝金の分が余りとして残った。次年度は大規模なインターネット調査を予定しておりその分の資金を必要とするため、そちらに重点的に使用していきたい。
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