本研究の目的は、幼児期における家庭での教育的かかわりが、小学校1年時の子どもの学校生活への適応に与える影響について検証することである。研究Ⅰでは、幼児を持つ保護者を対象とした縦断的な質問紙調査の結果から、親の受容的な養育態度と子どもの生活習慣の確立が、1年時の学校生活への適応にポジティブな影響を及ぼすことを明らかにした。研究Ⅱでは、小学校1年生に対する国語の学力テストの結果と、研究Ⅰの保護者データをマッチングして分析を行った。その結果、幼児期における親の教育的かかわりや読書環境は、国語の学力には直接的には大きな影響を及ぼしていなかったが、子どもの国語への関心や意欲を高めることが確認された。
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