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2013 年度 実施状況報告書

領域を超えた特性理解の発達

研究課題

研究課題/領域番号 23730629
研究機関明星大学

研究代表者

布施 光代  明星大学, 教育学部, 准教授 (10454331)

キーワード教育心理学 / 認知発達 / 素朴概念 / 特性理解
研究概要

本研究の目的は,人間の様々な特性に関する理解が幼児期から児童期にかけて,どのように変化するのかについて検討し,領域を超えた認知的操作のモデルを構築することである。領域を超えた認知的操作を行うためには,メタ的に捉える能力が必要であると考え,そのような視点を持つことが発達し,可能となっていく幼児期・児童期の子どもを対象に,発達的変化のメカニズムを明らかにすること,また大人の特性理解や特性推論との比較検討を行うことを目的とした。
今年度は,大学生を対象とした2つの調査研究を行った。まず,子どもが持っている現在の特性である内的要因と両親の持つ特性である外的要因が葛藤する場合,子どもの将来の特性を推測するときに,内的要因と外的要因のどちらの影響を重視するのかについて,身体的特性,社会的特性,心理的特性を対象に検討した。その結果,特性によって,重視される要因が異なること,また,例えば同じ身体的特性であっても,特性の内容によって異なる要因が重視されることが示された。
次に,子どもが現在の特性を変化させたいと望む場合,それがどのくらい変容可能であるのかを問う調査を行った。ここで,将来の特性を推論する際に,ポジティブな情報とネガティブな情報を付与した場合,それらの情報の方向性が将来の特性の推論にどのような影響を与えるのかについても検討することを目的とした。情報の方向性を操作するため,調査対象者を2群に分け,異なる方向性の情報を付与した課題を用いた。この調査の結果は,現在分析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

幼児・児童を対象とした実験を行うことはできなかったが,大学生を対象とした複数の調査から,データを順調に収集し,研究の方向性を絞ることができた。また,幼児・児童を対象とする実験に備えることができた。

今後の研究の推進方策

これまで行った幼児を対象とした実験および,大学生を対象とした調査の結果をふまえ,幼児童を対象とした実験課題を精査していく。また,複数の領域に関する特性理解の発達モデルを構築するため,さらに文献研究,調査研究を進め,これまでの知見をまとめていく予定である。

次年度の研究費の使用計画

2012年度に,産前産後の休暇および育児休業取得により,1年間補助事業を中断し,その分補助事業を1年間延長したため。
幼児・児童を対象とした実験調査を行うため,また大学生を対象とした調査を行うため,実験課題作成関連の費用,旅費費,データを保存する媒体が必要である。また,得られたデータを分析するための解析ソフトが必要である。また,先行研究や関連する研究などを調べるための図書が必要であり,これらの費用を計上する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 将来の特性を規定する要因についての大学生の信念2014

    • 著者名/発表者名
      布施光代
    • 学会等名
      日本発達心理学会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      20140321-20140323
  • [学会発表] 幼児における生物学的特性と心理,社会的特性理解の発達-将来の特性を予測するのは内的な要因か外的な要因か-2013

    • 著者名/発表者名
      布施光代
    • 学会等名
      日本心理学会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター
    • 年月日
      20130919-20130921

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公開日: 2015-05-28  

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