研究課題/領域番号 |
23730639
|
研究機関 | 独立行政法人大学入試センター |
研究代表者 |
荒井 清佳 独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 助教 (00561036)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
キーワード | テスト理論 / 教育測定 / 問題作成技法 |
研究概要 |
本研究の目的は,客観テストを構成するテスト項目を適切に作成するための執筆ガイドラインをその解答プロセスに着目して作成し,その妥当性を実証的に検討することである。初年度に当たる平成23年度には,文献調査と実務者へのインタビュー調査を行い,また実験用のテスト項目を作成し,その解答プロセスを検討することを計画した。 平成23年度には,日本及び英語圏における関連する文献の調査を行い,その調査に基づいて,インタビュー調査のための質問項目案の作成を行った。これらの研究は,平成24年度以降の研究のための基礎となるものである。 文献調査において対象としたのは次の通りである。まず,日本での現状を把握するために日本語の書籍(例えば『新しいテスト問題作成法』,『テストの科学 試験にかかわるすべての人に』)や,30年以上にわたって発行されていた雑誌「人事試験研究」を対象とした。その他,英語圏の教育測定学の専門書や,テスト実施機関がインターネット上で公開している情報を対象とした。その結果,文献で述べられている内容は納得性の高いものが多いものの,その根拠が明示されていないことが多く,念頭にあるテストによって違いが大きいことが分かった。 また実務者に対してプレインタビューを行ったところ,テストに関する情報漏洩の恐れから,実務者が話をしにくいと感じていることが分かった。そこで,インタビュー調査のための質問項目の案を作成し,インタビュー可能な範囲になるように調整を図った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成23年度には,「研究実施計画」で平成23年度の計画として考えていたものを達成できなかったため,「(4)遅れている」と評価する。 その理由は,文献調査に時間がかかってしまったことと,実務者へのインタビューを実施するための事前準備に時間がかかってしまったことである。
|
今後の研究の推進方策 |
研究の進捗状況は当初の「研究実施計画」より遅れてはいるものの,着実に研究は進んでいる。平成23年度に行った基礎研究を活かして,平成24年度以降は当初の研究実施計画に沿って効率的かつ集中的にインタビュー調査や実験を進め,研究を推進していく。
|
次年度の研究費の使用計画 |
研究が当初の計画より遅れてしまったため,実験が実施できず,被験者等に謝金を支払うことができなかったため,次年度に使用する研究費が生じた。 平成24年度以降は,平成23年度に予定していたものも含めて実験を行うため,被験者等への謝金,及び,成果を報告するための学会発表の経費のために使用する。
|