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2011 年度 実施状況報告書

コンボイモデルを用いた定年退職期におけるソーシャルネットワークに関する縦断的検討

研究課題

研究課題/領域番号 23730641
研究機関愛知江南短期大学

研究代表者

森山 雅子  愛知江南短期大学, その他部局等, 講師 (90532432)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2015-03-31
キーワードソーシャルネットワーク / 定年退職 / 心理的健康 / コンボイモデル
研究概要

本研究は、「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」で現在進行中の大規模なコホート研究のデータを用い、定年退職期のソーシャルネットワークの移行と心理的健康の関連を検討することを目的としている。ソーシャルネットワークの移行を捉える方法としてコンボイモデルを用いる。コンボイモデルは,個人にとって重要かつ情動的に近い関係の人々を階層化された円に描くことで,ソーシャルネットワークを評価する方法である。定年退職期のコンボイモデルの長期的・短期的な移行パターンを解明し、短期的な移行パターンと心理的健康との関連を検討し、心理的健康を維持するためのソーシャルネットワークの移行の総合的な仕組みを明らかにする。本年度は以下の1~3を実施した。1.データ収集:NILS-LSAの第7次調査(H22年7月からH24年7月まで)の心理面接調査・自記式調査票により、コンボイモデル、心理的健康、個人背景要因などのデータを収集・蓄積を進めた。現在も継続中である。2.データベース作成:質的データであるコンボイモデルの解析を行うためのコード化およびデータクリーニングが必要である。データベース作成について当該研究の基幹データである第6次調査、第7次調査について実施した。現在も継続中である。3.成果:NILS-LSAの第2次調査から第6次調査における定年退職者(169名)のデータを用い、定年退職後の就労と心理的健康の変化の関連について検討した。その結果、定年退職後の無就労者は、定年退職前には、就労継続者よりも生活満足感が低く、定年退職後、生活満足感が上昇することが示された。この知見については学会にて発表を行った。 定年退職後の就労の有無とソーシャルネットワークの変化は関連するといえる。つまり、ソーシャルネットワークの変化の仕方と定年退職期の心理的健康の関連が確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究のH23年度の予定は、データの収集および、データベース作成であった。 当初の予定通り、データの収集・蓄積が順調に進められており、第7次調査終了予定のH24年7月には十分なデータがそろう予定である。 また、コンボイモデルのコード化であるデータベース作成も順調に進められており、第7次調査のデータ収集完了後、H24年10月にはデータベースも完了する予定である。 以上より、本研究は概ね計画通りに進展しており順調であると評価した。

今後の研究の推進方策

本年度(H24年度)の7月には第7次調査のデータ収集が完了予定である。データベース作成も進め、H24年10月にデータベース作成が完了する予定である。蓄積されたデータベースを用い、H24年度からH26年度において、以下の検討を行う。1.40歳代から80歳代の年代ごとに男女別の中高年者のコンボイモデルの実態を明らかにする(H24年度)。2.定年退職前後における短期的なコンボイモデルの移行パターンおよび,定年退職後10年間の長期的なコンボイモデルの移行パターンを明らかにする(H25年度)。3.短期的な移行パターンが心理的健康に与える影響を検討する(H25年度)。4.心理的健康を維持するための定年退職期のソーシャルネットワーク移行の総合的な仕組みを明らかにする(H26年度)。5.成果の公表のため、学会発表・学術雑誌投稿を行う。

次年度の研究費の使用計画

H24年度は繰越金を含めて、人件費・謝金(心理調査実施の際には、臨床心理士・臨床心理学専攻の大学生を雇用するため)、物品費(文具・書籍など)、旅費(研究成果発表のための学会参加費、当該基幹研究所への出張費)、その他(論文別刷費・英文校閲費)などに使用予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 定年退職後の就労と心理的健康の変化との関連2012

    • 著者名/発表者名
      森山雅子
    • 学会等名
      日本発達心理学会第23回大会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      2012年3月9日

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公開日: 2013-07-10  

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